ANTERIQUEの3色ボールペンをレビュー|STANDARDとMINIを分解、LAMY・uni-ball one 3と比較

ANTERIQUEの3色ボールペンSTANDARDスノーホワイトとMINIピッチブラックを並べたサイズ比較
目次

結論

ANTERIQUE(アンテリック)の3色ボールペンは、軽くて細い軸とレトロなデザインを、税込770円で楽しめる一本です。スタンダードとMINIの2種類があり、価格も軸径も同じ。違うのは長さだけだと思っていたのですが、分解すると替芯まで短くなっていて、MINIのコンパクトさへの割り切りが見えてきました。

私が特に面白いと感じたのは、全長110mmのMINIです。手のひらに収まるサイズで黒・赤・青を使え、小さな手帳と一緒に持ち歩く用途にぴったり。普通の長さで筆記の安定感も欲しいならスタンダード、小ささと携帯性を優先するならMINIという選び方ができます。

飛び抜けた筆記性能で勝負するペンではありませんが、細部の色使い、軽い書き味、ペン先のブレの少なさまで含めた完成度が高いです。安価な3色ペンにも見た目の楽しさが欲しい。そんな方に、ぜひ見ていただきたい2本です。

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。

基本情報

アンテリックは、2019年に設立された兵庫県の株式会社アンテリック・ステーショナーズが展開するブランドです。1960年代のアメリカの筆記具を思わせるデザインに、現代的な筆記性能を組み合わせています。今回の3色ボールペンにも、少し昔の事務用筆記具のような、懐かしい雰囲気があります。

私はロフトの「文フェス」で先行発売されていた2本を購入しました。購入時の案内では一般販売は2026年9月中旬。スタンダードはスノーホワイト、MINIはピッチブラックを選んでいます。購入した店では個別のパッケージに入らず、本体の状態で販売されていました。

軸色は両モデルともスノーホワイト、ヘイジーピンク、ブリックレッド、フェルメールブルー、ピッチブラックの5色。黒・赤・青の0.5mm油性ボールペンを搭載し、軸の太さはどちらも11mmです。3色入っているのに、単色ボールペンに近い感覚で持てる細さなんですよね。

項目STANDARD(スタンダード)MINI(ミニ)
価格(税込・レビュー時)770円770円
レビューした軸色スノーホワイトピッチブラック
全長(実測)142.5mm110mm
重量(実測)9.6g7.5g
軸径(実測)11mm11mm
軸素材樹脂樹脂
インク色・ボール径黒・赤・青/0.5mm黒・赤・青/0.5mm
インク種別油性油性
芯の出し方スライドレバー式スライドレバー式
重心高重心高重心
交換用リフィル価格(税込・レビュー時案内)110円110円
リフィルの違いスタンダード用の長さMINIに合わせた短いリフィル

レトロな雰囲気を作る、ゴールドとくすみカラー

アンテリック 3色ボールペン クリップ

並べると、スタンダードをそのまま短くしたようなMINIの姿がよく分かります。太さも基本のデザインも共通で、クリップとセンターリングはゴールド。白い軸にも黒い軸にも同じ色を使い、ブランドとしてのまとまりがあります。

このゴールドが、黄色みの強い派手な色ではないんですよ。少し古く、色あせたような落ち着いたゴールドで、クリップにはロゴが彫刻されています。樹脂製の軽いペンですが、私は安っぽいとは感じませんでした。

アンテリック 3色ボールペン カラー表記の色味

ノック部分の色にもセンスがあります。多色ペンでは赤や青の原色が強く出ることが多いのですが、こちらはくすみのあるカラーです。インクの色は識別できるのに外観からその部分だけが浮かない。こうした小さなパーツの配色が、全体の雰囲気を作っています。

分解して分かった、MINIの短さとリフィルの違い

アンテリック 3色ボールペン サイズ比較

購入したときから、MINIの中にどんなリフィルが入っているのか気になっていました。本体の長さがこれだけ違うのですから、そのまま同じ長さの替芯が入るはずはありません。実際に分解して取り出してみると、基本的な形は同じですがMINIのリフィルは軸に合わせて短く作られていました。

短い軸の中に、普通の長さの芯を何とか収めるのではなく、芯の方も短くする。その潔さが面白いです。当然、インクを入れる部分も短くなるので、MINIはインク量を犠牲にしています。それでも小ささを優先する。用途がはっきりしているからこその設計ですね。

アンテリック 3色ボールペン 上軸比較

さらに見比べると、ノック部周りはスタンダードとMINIで同じ作りです。上側の機構を共通にして、ペン先側を短くすることでMINIのサイズにまとめています。外から見たときは単純なサイズ違いですが、中まで確認すると、どこを残してどこを変えたのかがよく分かりました。

購入時には、交換用リフィルもそれぞれ単体販売され、価格はどちらも110円と案内されていました。小さいから使い切りというわけではなく、インクがなくなれば交換できます。ただし、同じ替芯価格でインク量が少ないMINIは、大量に書く場合のランニングコストでは不利です。

この2本が本体も替芯も同じ価格であることは、買う前に知っておきたいポイントです。私には、小ささを得るための割り切りとして納得できました。分解して構造を見たことで、2つのモデルを同じ770円で展開する考え方も、より面白く感じました。

使用した感想

書き心地

アンテリック 3色ボールペン 書き心地チェック

最初は一枚の紙の上で、スタンダードから書いてみました。書き味は悪くありません。軽い力でサラサラと筆記でき、普段使いの3色ボールペンとして扱いやすいです。発色は少し薄めで、濃い線が強く出るタイプではありませんでした。

アンテリックといえば、超低粘度のマッハボールインクと、スプリングを内蔵したボールチップを思い浮かべます。ただ、今回の3色モデルの筆記感は、一般的な油性ボールペンに近いものでした。ブランドの名前だけで、単色モデルとまったく同じ書き味を期待して選ぶペンではありません。

リフィルは樹脂製で、紙への当たりには少しカリカリ感があります。金属リフィルのどっしりした感触よりも、軽く柔らかなタッチです。細い軸と本体の軽さも合わさり、力を入れずに文字を書き進められます。

次にMINIで書くと、短いぶん、手の中で支える安定感はスタンダードの方があります。それでも、MINIが書きにくいわけではありません。この細さ、軽さ、コンパクトさが扱いやすく、短いメモを書いたり、小さな手帳に書き込んだりする用途には非常に合っています。

続いて、ノートでも試しました。一枚の紙に書いたときよりカリカリ感が軽減され、こちらの方が心地よく筆記できます。厚みと弾力のあるノートが、軽いタッチのリフィルを受け止めてくれるんですよね。

剛性感の強いペンでは、一枚の紙の上でカチッとした筆記感を楽しめることがあります。一方、この2本のような柔らかなタッチのペンは、ノートで書くと良さが出ます。ペンだけでなく、書く紙の重なり方でも感触が変わるということが、今回の比較でもよく分かりました。

MINIもノートではさらに使い勝手がよく、手が疲れにくいです。短いから持ち歩き専用というより、携帯した先で気軽に書ける実用品として、きちんと成立しています。小さい手帳に合わせたい方には、この取り回しの良さが魅力になります。

重心バランス

アンテリック 3色ボールペン ミニ m5手帳にぴったり

重心はスタンダードもMINIも高重心です。ただし、重量はそれぞれ9.6g、7.5gしかありません。高重心であっても、軸の後ろに大きな重さを抱えながら書くような負担は小さく、どちらも軽快に扱えました。

スタンダードは全長142.5mmあるので、手の中で支える長さを確保できます。長い文章を書いたときの安定感を優先するなら、こちらを選ぶ理由があります。同じ価格だから小さい方が得という単純な話ではなく、書く場面によって使いやすい長さが違うんですよ。

MINIはスタンダードより32.5mm短く、重量も2.1g軽くなっています。軸径は変えずに短くしているので、細すぎるミニペンにありがちな持ちにくさとは違い、11mmの太さを保ったままコンパクトに使えます。小さな手帳と組み合わせるうえで、このバランスは良いです。

剛性感

アンテリック 3色ボールペンス ペン先のブレのなさ

価格以上に驚いたのが、ペン先のブレの少なさです。私が確認した2本では、芯を出してみてもほとんど動きがありませんでした。色によってはわずかな動きがありますが、770円の3色ボールペンとして、この収まりの良さは立派です。

書いたときには、樹脂製リフィルらしい柔らかな当たりがあります。それと、口金のところでペン先が大きくぐらつくことは別です。柔らかい書き味だからブレも大きいだろうと思って触ると、ここは良い意味で予想を裏切られます。

小さなMINIでも、この部分の良さは共通しています。コンパクトさを優先していても、書くためのペン先の収まりまで雑になっていない。この価格帯で私が完成度の高さを感じた理由の一つです。

良かった点

アンテリック 3色ボールペン デザイン

まず、デザインが良いです。この価格帯の3色ペンで、ここまで色の選び方に統一感があるものは多くありません。くすみカラーのレバーと落ち着いたゴールドが、レトロな軸の雰囲気によく合っています。手帳と一緒に持っても、筆記具だけが事務用品のように浮きにくいです。

次に、両モデルとも軽く、細く、疲れにくいこと。3色を一本にまとめながら、太い軸を握る必要がありません。MINIは全長110mmに収まっていて、持ち歩くときも、実際に書くときも取り回しが良いです。

操作はスライドレバー式なので、出したい色のレバーを押せば使えます。軸を回したり、色の表示を上へ向け直したりせず、片手で扱えるのは実用的です。レトロな見た目でも、日常の作業を止めずに3色を使い分けられます。

そして、770円という価格です。3色ボールペン全体を見れば、これより安い製品もあるため、最安という意味での安さではありません。ジェットストリームには440円のモデルもあります。それでも、世界観のあるデザイン、扱いやすさ、筆記感を合わせて考えると、この価格で十分に満足できます。

私は、見た瞬間に2本を比較したくなって購入しましたが、買って正解でした。単におしゃれなだけでなく、分解するとMINIの作りに面白さがあり、実際に書いても使いやすい。安価な筆記具を選ぶ楽しみが詰まっています。

気になる点

アンテリック 3色ボールペン ミニ サイズ感

使ってみて、大きな欠点と感じる部分はありませんでした。ただ、選ぶときに把握しておきたい違いはあります。小さめのレバーは、私の手では少し操作しにくく、押し込むと奥に入り込むような感覚がありました。ノック音は比較的小さめですが、静音と呼ぶほどではありません。

また、MINIは短い替芯を使うので、インクの持ちを最優先する用途には向きません。替芯価格がスタンダードと同じなら、たくさん書く人ほど容量の差が気になるはずです。小さい手帳への書き込みや携帯性を優先する使い方と、長時間大量に書く使い方は分けて考えると選びやすいです。

本体の軽さも特徴です。金属軸の重みや、重厚な手応えが好きな方には物足りません。ただ、私はこのペンにその重厚感を求めていません。軽い樹脂軸だからこその持ち運びやすさと、手の疲れにくさを素直に楽しめました。

他モデルとの比較

比較項目ANTERIQUE STANDARDANTERIQUE MINILAMY ロゴトライペンuni-ball one 3
インク色黒・赤・青黒・赤・青黒・赤・青黒・赤・青
選色方式スライドレバー式スライドレバー式振り子ノック式回転繰り出し式
全長142.5mm(実測)110mm(実測)143mm(メーカー公表)129mm(メーカー公表)
ボディの特徴細く軽い樹脂軸細く軽い短軸細身のステンレス軸短く、太く、丸みのある軸
リフィルスタンダード用短いMINI用LAMY M21UMR-ML-38S/05S
インク油性0.5mm油性0.5mm油性ゲル0.38mm/0.5mm
重視する用途普段の筆記と軽さ小型手帳と携帯性金属の質感と独自の機構濃い描線と短く太い軸
外観の方向性レトロで柔らかな色使いレトロな手のひらサイズミニマルな金属デザイン丸みのある現代的なデザイン

比較するのはLAMY ロゴトライペンと、uni-ball one 3(ユニボール ワン 3)の通常モデルです。3色を使えるという共通点はありますが、軸の形、色の選び方、インクの種類まで違います。軽いレトロなペンを選ぶのか、金属の機構を楽しむのか、ゲルインクの描線を重視するのか。選ぶ軸を整理すると、違いが分かりやすくなります。

LAMY ロゴトライペン

ロゴトライペンは、ステンレス軸に黒・赤・青を収めた細身の3色ペンです。メーカー公表寸法は長さ143mm、軸径9mm。ANTERIQUEのスタンダードと長さは近いですが、さらに細い軸です。LAMY公式の商品情報で、M21リフィルと3色構成を確認できます。

大きく違うのは、出したい色の表示を上へ向けてノックする振り子式の機構です。以前レビューしたときにも、ロゴトライペン独自の操作感や、金属軸のデザインが魅力だと感じました。一方で、軸の滑りと高重心による疲れやすさは気になりました。

金属の質感や機構を楽しむならLAMY、軽さと色選択の分かりやすさを求めるならANTERIQUEという違いがあります。MINIほど短いペンではないので、小型手帳と一緒に持つサイズを優先する場合は、ANTERIQUE MINIの特徴がよりはっきりします。

uni-ball one 3(ユニボール ワン 3)

uni-ball one 3は、黒・赤・青のゲルインクを搭載した回転繰り出し式の3色ペンです。ここで取り上げる通常モデルは税込1,430円、全長129mm。0.38mmと0.5mmを選べます。詳しい仕様は三菱鉛筆公式のuni-ball one 3特設ページで確認できます。

ANTERIQUE MINIと同じく短めの3色ペンですが、形は対照的です。uni-ball one 3は太く丸みのある軸。ANTERIQUE MINIは11mmの細さを保ち、全長も110mmなので、さらに19mm短くなっています。同じコンパクトなペンでも、握る部分に太さが欲しいか、細さと小ささを優先したいかで選び分けられます。

インクの違いも大きなポイントです。uni-ball one 3は、濃い黒と鮮やかな発色を特徴とするユニボール ワン インクを採用しています。今回のANTERIQUEは、私が書いた印象では発色が少し薄めの油性です。くっきりとしたゲルの描線を求めるならuni-ball one 3、軽い油性の書き味とレトロな外観を楽しむならANTERIQUEという違いがあります。

色を切り替える操作も、uni-ball one 3は軸を回す方式、ANTERIQUEはレバーを押す方式です。普段どのように色を使い分けるか、手帳と一緒にどのサイズを持ち歩きたいかまで考えて選ぶと、見た目だけの比較で終わりません。LAMYは金属の質感と振り子機構、uni-ball one 3は丸みのある軸とゲルインク、ANTERIQUEは軽さとレトロなデザイン。それぞれに選ぶ理由があります。

こんな人におすすめ

✅ 向いている人

  • 細くて軽い3色ボールペンを使いたい人
  • 事務用品らしさの強すぎない、おしゃれな3色ペンを探している人
  • 片手で色を選べる操作性を重視する人
  • 普段の筆記で支える長さも欲しい人にはスタンダード
  • 小さな手帳やM5手帳、トラベラーズノートに合わせたい人にはMINI
  • 手頃な価格で、独自の世界観がある筆記具を楽しみたい人

❌ 向いていない人

  • 金属軸の重厚感や重さを最優先する人
  • 大きくて押しやすいノックレバーを求める人
  • MINIを一本で大量筆記に使い、インク容量と交換頻度を最優先する人
  • 短いペンより、手の中で十分な長さを支えて書きたい人(MINIよりスタンダード向き)

総合評価

スタンダードとMINIは、同じ価格でも評価したいポイントが異なります。スタンダードは筆記の安定感と普段使いのしやすさ、MINIは小さな手帳に合わせられる携帯性が強みです。

STANDARD

評価項目点数(10点満点)
書き心地8 / 10
重心バランス7 / 10
剛性感8 / 10
デザイン8 / 10
コスパ10 / 10

総合評価: 8.2/ 10

MINI

評価項目点数(10点満点)
書き心地8 / 10
重心バランス7.5 / 10
剛性感8 / 10
デザイン8 / 10
コスパ10 / 10

総合評価: 8.3/ 10

まとめ

ANTERIQUEの3色ボールペンは、スタンダードとMINIを比べることで面白さがよく分かる商品でした。同じ770円、同じ11mmの軸径、同じ雰囲気のデザイン。その一方で、MINIはペン先側とリフィルを短くして、全長110mmのコンパクトさを実現しています。

スタンダードには、普通の長さで手の中に収まり、安定して書ける良さがあります。MINIには、小さな手帳と一緒に持ち歩き、軽快に書き込める良さがあります。小さい方が上位でも、長い方が無難なだけでもなく、それぞれに選ぶ理由がある2本です。

私が気に入ったのは、独自の世界観を貫きながら、実用性まできちんと備えているところです。特にMINIは、小さな手帳に合わせるおしゃれな3色ペンとして、かなりおすすめできます。分解しても、書いても、価格を見ても面白い。これは買って正解でした。

YouTube動画

動画では、スタンダードとMINIを並べたサイズ比較、分解したリフィルの違い、レバーの操作感、一枚の紙とノートでの筆記をご覧いただけます。

目次