【結論】クルトガメタルは、現行クルトガシリーズの完成形に最も近いモデルです。
KSモデルと同系統の改良型エンジンに加え、新たに「ニブダンパー」を搭載。
従来の弱点であった沈み込み感を大きく改善しています。
ただし、クルトガ特有の構造的特性は完全には消えていません。
それでもシリーズ最高峰と言って差し支えない完成度です。
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クルトガは、三菱鉛筆(uni)が誇る回転機構搭載シャープペンです。
書くたびに芯が回転し、常に尖った状態を維持する。
この唯一無二の機構が支持され続けています。
一方で、
・ペン先の沈み込み
・カチカチ音
・独特の振動感
これらが好みを分けてきました。
その弱点を大きく改善したのがKSモデル。
そして今回登場したのが、金属軸をまとったクルトガメタルです。
KSモデル、クルトガダイブと比較しながら、その完成度を検証します。
クルトガメタルの基本情報


uni クルトガメタルの価格は税込2,750円。芯径は現状0.5mmのみの展開となっています。カラバリはサイレントブルー、ファントムグレー、ノクターンブラックの3色で、いずれも落ち着いたトーンに仕上げられており、従来のクルトガシリーズとは一線を画す大人向けの印象を受けます。
全長は145mm。重量は17.6g。軸径は6.9mmと、金属軸としては比較的スリムな設計です。実際に手に取ると見た目の重厚感ほどの重量感はなく、アルミ素材特有の軽快さが際立ちます。軸にはブラスト加工が施され、さらにグリップ部には細かな引き目加工が加えられています。この二重の加工により、視覚的な質感だけでなく、指先に伝わる摩擦感も高められています。
内部には、KSモデルと同型の改良型クルトガエンジンが搭載されています。従来モデルに比べ、沈み込みを大幅に軽減した設計が採用されており、さらに今回のメタルモデルでは「ニブダンパー」が追加されています。このダンパー構造が筆記時の衝撃を吸収し、クルトガ特有の上下動による違和感をさらに抑える役割を担っています。
口金には真鍮が採用されており、段階的に細くなる階段状の形状が視界を確保します。内部のネジ部にはOリングが設けられ、緩み防止にも配慮されています。細部まで機構精度を高めようとする姿勢が見て取れる設計です。
クルトガエンジンの構造

クルトガは縦方向の筆圧振動を利用し、芯を横方向へ回転させます。
このため、必ずペン先の可動機構が存在します。
従来モデルでは、ここが「沈み込み」として違和感の原因でした。
KSモデルで沈み込みは大幅に軽減。そしてクルトガメタルではダンパーを追加。
構造的に限界まで違和感を減らそうとしています。
※クルトガは芯を回転させるために、上下動が必要です。
つまり、
沈み込み=機構の証
です。
完全に消すことは構造上困難。
クルトガメタルは、そのデメリットを最小化したモデルと言えます。
使用した感想

書き心地
結論から言います。
シリーズ最高です。
沈み込みは確実に軽減されています。KSモデルよりさらに静かで、振動が穏やかです。
それでもクルトガである以上、完全固定の剛性感にはなりません。
わずかに「クルトガらしさ」は残ります。しかし実用域では十分に快適です。
重心バランス
重心は中央付近。
ミッドシップ型エンジン配置により、安定したバランス。
過度な低重心ではありませんが、筆記姿勢は安定します。
剛性感

クルトガメタルの剛性感は、
「金属軸としては軽快寄り」です。
17.6gという重量は重すぎず軽すぎず。rotringのような塊感はありません。
しかし、ペン先のブレはほとんど感じません。ニブダンパーの効果もあり、振動が吸収されています。
KSモデルより一段上。クルトガダイブよりも直接的な安定感があります。
ただし、
“完全固定の製図用剛性感”とは異なります。
これは構造上避けられない部分です。
良かった点

クルトガメタルの完成度は非常に高いです。
まず書き心地。沈み込みが抑えられ、振動が穏やか。
グリップは強力。
金属軸ながら軽快で扱いやすい。
Oリング採用など、内部設計も丁寧。
シリーズ最高峰という評価は誇張ではありません。
気になる点

唯一気になるのはグリップの溝。
深い加工のため、埃が入り込みやすい。金属軸ゆえに清掃は必要です。
私は練り消しやスライムを使用してグリップを掃除しています。
また、金属モデルとしてはやや軽量。
重厚感を求める方には物足りないかもしれません。
他モデルとの比較
KSモデルとの違い
KSモデルは軽量樹脂軸。書き心地の改善が最大の魅力。
クルトガメタルはそこに、
・金属質感
・ダンパー追加
・高精度グリップ
を加えた上位互換的立ち位置です。
純粋なコスパならKS。
質感と完成度ならメタル。

クルトガダイブとの違い
ダイブは自動繰り出し+機構盛り盛りの高価格帯。
筆記体験は独特。
メタルはよりスタンダードで扱いやすい。
価格も現実的。
実用重視ならメタルの方が選びやすいです。

こんな人におすすめ
✅ 向いている人
・クルトガの機構が好き
・KSモデルの上位版が欲しい
・金属軸が好き
・安定した書き心地を求める
❌ 向いていない人
・完全固定剛性感至上主義
・重厚ブラス軸が好き
・極細軸が苦手
今回のまとめ
クルトガメタルは、構造改良の集大成です。
KSモデルの完成度をベースに、
ダンパーと金属軸で質感を引き上げた。
シリーズ最高傑作と呼んで差し支えありません。
クルトガの未来形といえる一本です。


