【結論】KAYOU+ AIMVISION PROは、デザイン性と機構の独自性を強く打ち出した製図用シャープペンシルです。フルブラスボディによる重量感と剛性感の高さに加え、硬度表示をダイヤル式で行うという非常にユニークな機構を採用している点が特徴的です。一般的な製図用シャープペンシルとは違い、細部のデザインや操作感まで強く意識して作られていることが伝わってくる一本でした。
書き心地自体も非常に優れており、ペン先の安定感や滑らかな筆記感は高いレベルにあります。ただし重心はやや後ろ寄りで、高重心設計になっているため、筆記スタイルによっては好みが分かれる部分もあります。ペンを立てて書くスタイルには非常に相性が良いですが、寝かせ気味に書く方は後方の重量を強く感じるかもしれません。
価格は税込7920円と高価格帯ですが、削り出しの真鍮パーツや細部までこだわった設計を考えると納得できる部分も多くあります。万人向けというよりは、重めのシャープペンシルが好きな方や、独特な機構やデザインに魅力を感じる方に向いているモデルだと感じました。
『文房具屋さん大賞2026』シャーペン賞1位
『iFデザインアワード2026』受賞、おめでとうございます!
KAYOU+ AIMVISION PROの基本情報

まずKAYOU+というブランドについて簡単に説明しておきます。
KAYOU+は2025年7月にデビューした、日本法人の総合筆記具ブランドです。デビューと同時にシャープペンシル2種類とボールペン2種類が発表され、7月24日に全国で一斉発売されました。まだ新しいブランドではありますが、発売前からかなり大きなプロモーションが行われており、文房具業界でも注目されていたブランドの一つです。
デザインはすべてクリエイティブディレクターの矢原さんが担当しており、筆記具本体だけでなく、店舗に設置される什器までデザインされています。実際に店頭ではモニター付きの什器が設置され、動画が流れているなどかなり作り込まれていました。このあたりからもブランドとしての力の入れ方が伝わってきます。
購入方法も少し面白く、店頭では商品カードをレジに持っていく形になっています。このカードのクオリティも非常に高く、親会社であるカーユがトレーディングカードを製造している技術を活かして作られているそうです。

神戸のイベント会場では、ボールペンを含む全モデルが用意されており、実際に手に取って試筆することができました。ボールペンの完成度も高く、軸の質感は陶器のような独特の触り心地でしたし、ペン先の安定感もかなり良い印象でした。
今回発売されたシャープペンシルは
- AIMVISION(スタンダード)
- AIMVISION PRO
の2種類です。
どちらも魅力的でしたが、私は今回AIMVISION PROを購入しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | KAYOU+ AIMVISION PRO |
| 価格 | 税込7920円 |
| 発売 | 2025年7月24日 |
| 芯径 | 0.5mm |
| 素材 | フルブラスボディ |
| 全長 | 約145mm |
| 重量 | 約28g |
| 軸径 | 約10mm |
| 重心 | やや高重心 |
AIMVISION PROはフルブラスボディを採用した製図用シャープペンシルです。真鍮ボディの上にメッキ加工を施し、その上から塗装が行われています。実際に手に取るとかなりの重量感があり、非常に重厚な作りになっています。
カラーバリエーションは
- メテオブラック
- チタニウムゴールド
- スノーホワイト
の3色展開です。

今回私が選んだのはチタニウムゴールドです。ブラックも非常に人気がありそうでしたが、会場では意外と好みが分かれており、どのカラーも満遍なく選ばれている印象でした。
軸は円柱形状で、商品名や芯径などの情報が印刷されています。一方スタンダードモデルは樹脂製の八角軸となっており、設計思想がかなり違います。

グリップは真鍮製で、ローレット加工とラバーの組み合わせです。ラバーはグラフ1000と同じく縦3本の構造ですが、幅は1mmと非常に細く設計されています。この幅はかなりこだわって設計されたそうで、ローレットとラバー両方の感触を感じられるようになっています。
また、グリップから口金までは一本の真鍮から削り出された一体構造になっています。この加工技術は非常に高度で、これによって高い剛性も実現されています。
使用した感想

書き心地
実際に書いてみると、まず感じるのは剛性感の高さです。フルブラスボディでグリップから口金まで一体構造になっているため、ペン先の安定感が非常に高く、製図用シャープペンシルとしてしっかりした筆記感があります。
紙の上を滑る感覚も非常にスムーズで、適度な抵抗感と滑らかさが両立しています。製図用シャープペンシルらしい精密さを持ちながら、一般筆記でも使いやすい書き心地になっています。
重心バランス
重心はやや高重心です。硬度表示ダイヤルの機構がノック部にあるため、どうしても後方に重量が寄りやすい設計になっています。
ただし設計段階でかなり調整されているようで、極端な高重心にはなっていません。それでも筆記スタイルによっては後ろの重さを感じる方もいると思います。
剛性感


剛性感はかなり高いです。削り出しの真鍮構造のおかげで、ペン先の安定感は非常に優れています。筆記中に余計な振動やブレが出ることもなく、安心して書くことができます。
良かった点

まずデザインの完成度が非常に高いです。真鍮ボディの重厚感と、硬度表示ダイヤルなどの独特な機構が組み合わさり、かなり存在感のあるシャープペンシルに仕上がっています。
また、硬度表示をダイヤル式にした発想も非常に面白いです。操作感も非常に気持ちよく、金属らしい「キンキン」とした感触が癖になります。
さらに、クリップが短く設計されているため、筆記時に手へ当たりにくい点も好印象でした。
気になる点
重心バランスはやはり好みが分かれると思います。ペンを寝かせて書く場合は後ろの重量を感じやすく、少し振り回されるような感覚が出ることがあります。
また硬度表示やロゴが印刷になっている点も少し気になりました。長期間使用すると印字が薄くなる可能性がありますので、できれば刻印の方が良かったと感じました。
他モデルとの比較
カヴェコスペシャルペンシル
カヴェコスペシャルは六角形のアルミボディで、非常にシンプルな設計のシャープペンシルです。軽量で扱いやすく、長時間筆記にも向いています。一方AIMVISION PROは重量感と剛性感を重視したモデルで、コンセプトがかなり異なります。

STAEDTLER HEXAGONAL
ヘキサゴナルはデザイン性と筆記性能のバランスが良いモデルです。重量も比較的軽く、万人に扱いやすいシャープペンシルです。AIMVISION PROはそれよりもかなり重く、よりマニア向けの設計と言えるでしょう。

こんな人におすすめ
✅ 向いている人
- 重めのシャープペンシルが好きな人
- 剛性感の高い筆記具が好きな人
- デザイン性の高い筆記具を求めている人
- 独特な機構を楽しみたい人
❌ 向いていない人
- 軽いシャープペンシルが好きな人
- 長時間筆記を重視する人
- シンプルな構造を好む人
総合評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 書き心地 | 9 / 10 |
| 剛性感 | 9 / 10 |
| 重心バランス | 7 / 10 |
| 疲労感 | 7 / 10 |
| コスパ | 7 / 10 |
総合評価:7.8 / 10
今回のまとめ
KAYOU+ AIMVISION PROは、非常に個性的で完成度の高いシャープペンシルでした。フルブラスボディによる重厚感や、硬度表示ダイヤルなどの独特な機構など、細部まで強いこだわりを感じる設計になっています。
万人向けのモデルではありませんが、重めの筆記具が好きな方や、剛性感の高いシャープペンシルを求めている方には非常に魅力的な一本です。

